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筋力強化はいつからするの?Bankart修復術とBristow法で違うの?反復性肩関節脱臼術後の理学療法!

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北陸で筋膜、運動、栄養の3本柱で、『北陸の人を健康にする』ことを目標に日々がむしゃに勉強しています!ただ、それだけは食べていけない....結婚してからお小遣い制になって好きなものは買えない.....この現状を変えるために、『理学療法士として、好きなことをして生きていく』方法を発信していきます! 仮想通貨は2017年9月組のネムラーです。

こんにちは!カタ(@katalogpt)です!

 

前回の記事▼で、反復性肩関節脱臼の手術方法の徹底比較を行いました!

 

術後理学療法に活かす!Bankart修復術 V.S Bristow法

 

Bankart修復術とBristow法の共通点と、違いをまとめて伝えましたけど、理解できましたか?

 

手術方法はだいたい分かったんですけど、理学療法をどう進めて行けばよいかわかりません。

 

今回は、反復性肩関節脱臼の術後理学療法のポイントを伝えるね!手術方法によってポイントが違うから、そこも伝えるよ!

カタ

 

反復性肩関節脱臼の症例を診るために必要な事

前回の復習ですが…..

臨床で反復性肩関節脱臼の症例を診る上で、知っておかなければいけないことがあります。

  • 反復性肩関節脱臼の発生機序
  • 反復性肩関節脱臼の病態・症状
  • 反復性肩関節脱臼の手術方法
  • 反復肩関節脱臼の理学療法評価
  • 反復肩関節脱臼術後のリハビリテーション・理学療法
  • etc…..

 

今回は反復肩関節脱臼術後のリハビリテーション・理学療法をお伝えします!

 

この記事を読む時の注意事項!

関節可動域練習や、筋力強化など理学療法の開始時期は一例です。

修復部位の治癒過程によっては、本文で紹介するケースと異なることがあります。

必ず主治医と相談して、負荷を上げるようにしましょう!

 

 

反復性肩関節脱臼術後の理学療法

 

Bankart修復術とBristow法では、術後の理学療法をする際に気をつけるポイントが違います。

 

それぞれの手術方法を思い出しながら、理学療法を考えていく必要があります。

 

確認したいポイントがあれば、前回の記事▼を見直してみてください!
術後理学療法に活かす!Bankart修復術 V.S Bristow法

 

Bankart修復術の術後理学療法のポイント

 

Bankart修復術後の関節可動域練習

Bankart修復術は前下方をしっかり縫うため、下垂外旋の可動域制限が特に生じやすいです。

 

肩関節外旋の可動域制限が残ると、競技復帰際の妨げとなるので術後早期からの関節可動域練習が重要となります。

 

術後早期から関節可動域練習は初めていきますが、注意点があります。

 

Bankart修復術後に関節可動域練習を進めていく上で、肩関節の過度な外旋や、水平伸展には注意が必要です。

 

前下方へ骨頭が移動すると、修復した関節唇が剥がれてしまうストレスが加わるから、過度な外旋と水平伸展は避けるべきです!

カタ

 

 

修復部位の強度を考慮して、術後6週間までは水平伸展が生じないように、肩甲骨面上で関節可動域練習を行っていきましょう。

 

 

またzero positionを超える外転や挙上は関節包、関節上腕靭帯にストレスが加わるのでこれらの動きも術後6週間まで控えます。

 

全方向の関節可動域練習は術後3ヶ月後を目安に開始しましょう!

 

 

時期を考えて、どこまで動かすか?この動きでは牽引ストレスかかるな?など考えながら関節可動域練習することが大切です!

カタ

 

Bankart修復術の筋力強化

Bankart修復術では修復部位に伸張ストレスが生じないように、筋力強化をしていく必要があります。

 

過度な外旋を加えない限り、修復部位に過度な伸張ストレスが加わることはないですね。

 

外旋の筋力強化を行う時は、早期は等尺性収縮を中心に行ったり、内旋位から中間位までの外旋運動を行うなど工夫が必要です!

 

 

内旋位から中間位までの外旋運動として、 semi CKCでの外旋運動がオススメです!

カタ

 

 

 

軸圧をかけることで、求心位をキープしやすく、患者さんも肘を中心に回旋することで運動を理解してもらいやすいです。

 

注意として、腰椎の運動が入りすぎないように注意しましょう。

 

外旋の可動域制限があるのに、無理やりこの運動をしてもらうと写真のように、腰椎での代償が生じやすいです。

 

 

Bankart修復術後の肩甲胸郭関節

 

脱臼を繰り返すと、痛みもあり肩甲骨周囲の筋肉が過緊張となりやすいです。

 

それに、術後の固定期間の不動も加わり肩甲胸郭関節の可動性が低下する症例がかなり多いです!

 

肩甲骨の内転の動きが、制限されていないかを確認することが大切です。

 

肩甲骨の内転が制限されると、水平伸展の動きが生じやすく、前下方へのストレスが大きくなりやすいです。

 

 

肩甲骨の内転・外転には、脊柱の動きが連動するので、運動療法としては▼のような動きがオススメです!

 

肩甲骨は位置的に胸椎レベルなので、胸椎の動きをイメージしてもらおう!もしくは、みぞおちを動かすイメージがよいかもしれませんね!

カタ

 

Bankart修復術後のCKCエクササイズ

四つ這いや、腕立て伏せなど上肢のCKCエクササイズはBankart修復術後3ヶ月以降に行います。

 

上記の肩甲骨-脊柱のエクササイズも四つ這いで実施する運動なので、Bankart修復術後は3ヶ月以降から実施します。

 

腕立て伏せも顎が床につくくらいまで、上体を降ろすと水平伸展が生じるので、CKCエクササイズが開始したからといって、このレベルまではしなくても大丈夫です!

 

出典 : スポーツ外傷・障害に対する術後のリハビリテーション改訂版  園部俊晴 (2013)   pp104 図29

 

修復した前下方にストレスが加わるので、ここまで上体を下げる腕立て伏せはやめておきましょう!

カタ

 

主治医の確認は必要ですが、制限無しでのウェイトトレーニングは術後5ヶ月以降に行っていきます。

 

Bankart修復術の術後理学療法のまとめ

関節可動域練習

関節可動域練習は早期から始めるが、過度な外旋と水平伸展は避ける。

全方向の関節可動域練習は術後3ヶ月後から行う。

筋力強化

修復部位に伸張ストレスが生じないようにする。

semi CKCエクササイズがオススメ!

制限無しでの筋力強化は術後5ヶ月以降。

CKCエクササイズ

腕立てなどのCKCエクササイズは術後3ヶ月以降から行う。

患部外

肩甲胸郭の動きも重要。

肩甲骨と脊柱の連動した運動がオススメ!

 

 

Bristow法の術後理学療法のポイント

 

Bristow法はBankart修復術と違い、烏口突起を移植していましたよね。

 

術後に気をつけることは、移行骨片にストレスをかけないことです。

 

骨癒合の状態によって、術後の理学療法を発展させていきます。

 

適切な時期に、適切な理学療法を提供をすることが、術後の理学療法の1番のポイントです!

 

仮骨形成は術後4週間、骨癒合は術後2ヶ月という期間を目安として覚えておこう!

カタ

 

避けるべき烏口突起へのストレス

 

  1. 上腕二頭筋の過度な収縮
  2. 肩関節の過度な外転・外旋・水平伸展での牽引ストレス

 

出典 : スポーツ外傷・障害に対する術後のリハビリテーション改訂版  園部俊晴 (2013)   pp93 図15

図を見ると外転・外旋・水平伸展で移行骨片にストレスがかかるのがわかりますね。

 

これらの動きは骨癒合が得られる術後2ヶ月まで、避けるようにしましょう!

カタ

 

Bristow法は肩関節を解剖学的に修復する手術ではない

Bristow法はBankart修復術とは異なり、肩関節を解剖学的に修復する手術ではなかったですよね。

 

肩甲骨上腕関節を求心位にコントロールするためには

  1. 腱板機能の促通
  2. 肩甲胸郭機能の改善

の2点がBankart修復術よりも重要となります!

 

Bristow法術後の関節可動域練習

烏口突起の移植骨片への牽引ストレスに一番留意すべきです。

 

移行した烏口突起の骨片が仮骨を形成する術後4週間まで、水平伸展が入らないように肩甲骨面上での可動域練習までにしておきましょう!

 

全方向の関節可動域練習は骨癒合が得られる術後2ヶ月後から積極的に行いましょう!

 

Bristow法は烏口突起を移植しているため、2nd外旋の制限が生じやすいですが、その他の関節可動域に関しては制限が生じにくいです。

 

 

Bristow法術後の筋力強化

Bristow法術後の筋力強化も、可動域練習と同様に烏口突起の移植骨片への牽引ストレスに一番留意すべきです。

 

烏口突起への牽引ストレスは外転・外旋で強く生じるので、腱板トレーニングでは2nd外旋以外は特に制限なく進めていくことが可能です。

 

上腕二頭筋の収縮は烏口突起へ、牽引ストレスがかなり強く生じます。

 

アスリートは手術によって、遅れを取りたくない!という気持ちもありウェイトトレーニングを早く再開したがる傾向があります。

 

肩に関係は無いからといって、アームカールなど上腕二頭筋を過度に使うトレーニングは控えるよう伝えましょう。

復帰に焦りがあるアスリートもいるので、トレーニングを中止するというより、メニュー変更などしてモチベーションを切らせないようにすることも、理学療法士としても大切です!

 

 

ダメ!絶対!ではなく、こんなトレーニングに変えるのはどう?と提案してみるといいかもしれないですね。

カタ

 

アームカールなど上腕二頭筋の筋力強化は、移植骨片が仮骨形成が始まる術後4週目から開始して、骨癒合が得られる2ヶ月後から積極的に行いましょう。

 

術後2ヶ月のCTがあれば、主治医に骨癒合の状態を確認して、全力の上腕二頭筋の筋力強化をしましょう!

 

主治医への確認は必要ですが、術後3ヶ月後からはウェイトトレーニングの制限なく行う症例が多いです。

 

Bristow法の術後理学療法のまとめ

烏口突起へのストレス

上腕二頭筋の過剰な収縮、肩関節の外転・外旋・水平伸展は避ける。

 

関節可動域練習

仮骨が形成される4週間までは肩甲骨面上で行う。

全方向の可動域練習は2ヶ月後から行う。

 

筋力強化

上腕二頭筋の筋力強化は仮骨形成される4週間後から行う。

2ヶ月後からは制限なく上腕二頭筋の筋力強化開始。

制限無しでの筋力強化は3ヶ月以降。

 

反復性肩関節脱臼の術後理学療法のまとめ

Bankart修復術とBristow法で気をつけるポイントは異なります。

 

それぞれの手術様式を理解した上で、適切な時期で適切なアプローチをしましょう。

 

前回の記事→︎術後理学療法に活かす!Bankart修復術 V.S Bristow法と今回の記事で、反復性肩関節脱臼の理解が深まったと思います。

 

今後みなさんが反復性肩関節脱臼の症例を担当した際、臨床の参考になれば幸いです!

 

 

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