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理学療法士が知っておくべき、石灰沈着性腱板炎(石灰性腱炎)の原因と治療方法

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北陸で筋膜、運動、栄養の3本柱で、『北陸の人を健康にする』ことを目標に日々がむしゃに勉強しています!ただ、それだけは食べていけない....結婚してからお小遣い制になって好きなものは買えない.....この現状を変えるために、『理学療法士として、好きなことをして生きていく』方法を発信していきます! 仮想通貨は2017年9月組のネムラーです。

肩が急に痛くなってきた……

A男さん

肩が痛くて夜がねれないよー

B子さん

 

A男さんやB子さんのように、急に肩が痛くなってきたという、患者さんを担当したことはありませんか?

 

困った患者さんに、ただ肩を揉むだけただインナーマッスルのトレーニングをするだけになっていませんか?

 

五十肩ですね。痛み止め飲んで、湿布を貼っておきましょう!

担当医

 

お医者さんもこのように言うかもしれませんが、肩の痛みの原因はひとつではありません。

 

今回は肩の痛みの中でも強烈な痛みが生じる、石灰沈着性腱板炎(石灰性腱炎)の症状と原因、そして理学療法についてお伝えします。

 

症状を理解しておけば、患者さんへの説明も明確にできて、信頼関係を築くための第一歩になるはずです。

 

石灰沈着性腱板炎(石灰性腱炎)とは

石灰沈着性腱板炎(石灰性腱炎)の疫学と原因

 

40~50歳代の女性に多くみられます。肩腱板内に沈着したリン酸カルシウム結晶によって急性の炎症が生じる事によって起こる肩の疼痛・運動制限です

引用元 日本整形外科学会 症状・病気を調べる 灰沈着性腱板炎(石灰性腱炎)  アクセス日(2018/5/14) https://www.joa.or.jp/public/sick/condition/calcific_tendinitis.html

 

 

腱板の中にリン酸カルシウムの結晶ができてしまうのが、石灰沈着性腱板炎(石灰性腱炎)の疼痛の原因です。

 

しかし、なぜ、腱板の中にリン酸カルシウムの結晶ができるかの原因は明らかとなっていません。

 

石灰沈着性腱板炎(石灰性腱炎)の症状

 

夜間に突然生じる激烈な肩関節の疼痛で始まる事が多いです。痛みで睡眠が妨げられ、関節を動かすことが出来なくなります。

発症後1~4週、強い症状を呈する急性型、中等度の症状が1~6ヵ月続く亜急性型、運動時痛などが6ヵ月以上続く慢性型があります。

 

引用元 日本整形外科学会 症状・病気を調べる 灰沈着性腱板炎(石灰性腱炎)  アクセス日(2018/5/11) https://www.joa.or.jp/public/sick/condition/calcific_tendinitis.html

 

重いものを持ったなど、明確な原因がなく、急激に疼痛が生じることが特徴的です。

 

臨床でも、「特に何かしたわけではないけど、急に肩が痛くなった」という患者さんが、石灰沈着性腱板炎(石灰性腱炎)であることがあります。

 

夜間痛もあり、「明け方、痛みで目がさめる」という訴えもよく聞きます。

 

 

石灰沈着性腱板炎(石灰性腱炎)のROM制限と制限因子

 

石灰沈着性腱板炎(石灰性腱炎)の患者では、肩関節の可動域制限を認めることも多いです。

 

その際の肩関節の制限因子は、疼痛が原因であることが多いです。

 

疼痛の原因は、腱板の中にリン酸カルシウムの結晶がたまることで、腱板に炎症が起こるためです。

 

動かせない時期が続くと、肩関節の制限因子はsoftになってくることが考えられます。

 

理学療法士としては、急性期の炎症を医者と協力して落ち着かせる、もしくは、炎症が落ち着いた後に肩関節の可動域制限を残さないように、運動療法を指導することが、重要となってくると考えます。

 

石灰沈着性腱板炎(石灰性腱炎)の筋力とMMT

 

MMTを測定しても、腱板に炎症があると、痛みで測定できないことが多いです。

 

石灰沈着性腱板炎(石灰性腱炎)の治療と理学療法

  • 急性期

腱板の炎症の原因となっている、リン酸カルシウムの結晶をを吸引する方法があります。

 

また炎症を落ち着かせるために、非ステロイド性抗炎症薬の内服、または、滑液包内にステロイド系抗炎症薬の注射用製剤を注射することもあります。

 

これらの処置は医者の分野です。

 

この時期には、理学療法士は炎症を長引かせないように、患部へのアプローチは注意が必要です!

 

しかし、肩甲骨の動き、脊柱の動きなど患部以外へのアプローチは行うべきです!

 

  • 回復期

急性期の痛みがとれてからは、患部のアプローチが重要となってきます。

 

この時期に

関節可動域制限を残さないように、制限因子を見極めアプローチしましょう。

 

臨床的には三角筋の緊張が高い人が多いため、本当の制限因子を評価する前に、アウターマッスルのリラクセーションが必要だと考えます。

 

  • 手術に至るケース

石灰沈着性腱板炎(石灰性腱炎)はほとんどの症例が、保存療法で良い経過をたどります。

 

しかし、慢性型になるとリン酸カルシウムの結晶が石灰状に硬くなり、痛みが長引くことがあります。

 

痛みが続けば、内視鏡で石灰を摘出することがあります。

 

手術に至るケースは稀ですが、私も一例だけ経験しました。

 

石灰沈着性腱板炎(石灰性腱炎)で手術に至った症例

 

石灰沈着性腱板炎(石灰性腱炎)で手術をしたのは40代の女性でした。

 

私が初診で見たときには、すでに肩の痛みがでてから2年が経過していました。

 

それまでは接骨院で、電気とホットパックを続けていたようです。

 

肩の屈曲、外転での疼痛があり、特に内旋位での外転で疼痛が生じていました。

 

なぜ、内旋位での外転が必要かというと、その女性はバレエをしていました。

 

 

引用元 足痩せは「バレエ」で叶える!足痩せできるバレエエクササイズのやりかたや効果は?

(アクセス日 2018/5/14) https://slim-love.com/leg-diet/3629

 

この写真のように、内旋位で手を上げていく動作が困るとのことでした。

 

三角筋はかなりパンパンで、触診すると左右で別の人の肩を触っているようでした。

 

理学療法介入して、屈曲や外転の痛みがなくなりましたが、内旋位での外転の痛みだけが残存していました。

 

2ヶ月後CTをとると、石灰が大きくなっており、

経過も長いので、内視鏡で石灰を取りましょう

担当医

 

と提案がありました。

 

バレエを踊りたいのでやります!

石灰性腱炎の女性

 

と女性は即決でした。

 

手術後の経過は非常によく、バレエの動きも、自分が満足いくようにできるようになりました。

 

珍しいですが、石灰沈着性腱板炎(石灰性腱炎)で手術するケースもあります。

 

石灰沈着性腱板炎(石灰性腱炎)まとめ

石灰沈着性腱板炎(石灰性腱炎)は、腱板の中にリン酸カルシウムの結晶が溜まって、炎症が起きる病気。

 

炎症を落ち着かせるためには、非ステロイド性抗炎症薬の内服、または、滑液包内にステロイド系抗炎症薬の注射用製剤を注射する。(医者が行う治療)

 

炎症があるときに、無理に肩を動かさない。

 

炎症が落ち着いてから、患部への理学療法開始する。

 

石灰沈着性腱板炎(石灰性腱炎)だけでなく、肩の痛みの原因は様々です。

 

ただマッサージするのではなく、病態を知った上で理学療法を行うことで、良い結果がでます!

 

今後も肩の痛みシリーズをお伝えしていきます!

 

 

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