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モミモミするだけじゃ治らない!シンスプリントに必要な評価と理学療法

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北陸で筋膜、運動、栄養の3本柱で、『北陸の人を健康にする』ことを目標に日々がむしゃに勉強しています!ただ、それだけは食べていけない....結婚してからお小遣い制になって好きなものは買えない.....この現状を変えるために、『理学療法士として、好きなことをして生きていく』方法を発信していきます! 仮想通貨は2017年9月組のネムラーです。

こんにちは!カタ(@katalogpt)です!

 

スネの内側に痛みがあって、スポーツ復帰で悩む選手は多く経験します。

 

スポーツ選手のスネの内側の痛みと言えば、シンスプリントですよね。

 

インソールも作ってみたけど、反応がイマイチでした…..

新人理学療法士

 

シンスプリントの治療に対して、苦手意識がある理学療法士は(PT)は多いと思います。

 

どの疾患を治療するにしても、病態を理解した上での評価、理学療法を考えていく必要があります。

 

今回はシンスプリントの病態と、それを理解した上での評価、理学療法をお伝えします。

 

シンスプリントとは?

シンスプリントの病態

シンスプリントは運動時や運動後に、下腿の中1/3の脛骨内側に疼痛と圧痛を認めます。

 

ランナーの発生頻度は20〜50%とも言われており、普段の臨床でも陸上部の選手が多いような印象です。

 

シンスプリントの痛みの原因としては、ヒラメ筋や後脛骨筋、長趾屈筋による骨膜への過牽引による骨膜の炎症、筋の付着物炎と言われています。

 

しかし、圧痛所見はあるが、動作時痛の再現性がなかったり、原因がわかりにくいことが多いですね….

 

シンスプリントの発生機序

部活動など、スポーツ選手がオーバーユースで生じることが多いです。

 

そして、身体的な影響としては、足部の影響をかなりうけます。

 

細かく見ていくと足部でも、後足部のマルアライメントが影響していることが多いです。

 

後足部?そこだけに着目したことあんまりなかったな…..

新人理学療法士

 

回内足によるシンスプリントの発生頻度と、回外足によるシンスプリントの発生頻度について、説明するね!

カタ

 

後足部回内タイプのシンスプリント

後足部回内タイプでは、接地時に回内しているため内側縦アーチが低下します。

 

内側縦アーチの低下を防ぐために、後脛骨筋が過剰に働きます。

 

そのため、骨膜に過剰な牽引力が働き、疼痛が生じます。

 

後足部回内タイプのシンスプリントは骨膜が牽引されるため、下腿内側1/3の広範囲な領域に圧痛を認めます。

 

後足部回外タイプのシンスプリント

後足部回外タイプでは、回外接地となり下腿は外旋します。

 

しかし、▼の図のように、大腿骨の内旋に伴い、脛骨上部が内旋するため、捻転のストレスが生じます。

脛骨内側の疼痛は、後足部回内タイプのシンスプリントとは異なり、捻転ストレスによる限局的な圧痛を認めることが多いです!

 

後足部が回内か、回外かで疼痛の発生機序が異なるので、しっかり評価する必要があります!後足部の評価は次の項目で伝えますね!

カタ

 

シンスプリントに対する理学療法評価

シンスプリントの痛みの評価

シンスプリントの疼痛は圧痛と、動作時痛に分けて評価します。

シンスプリントの圧痛

シンスプリントの圧痛は、回内タイプと回外タイプで異なります。

 

  • 回内タイプ 脛骨内側面に広範囲に疼痛
  • 回外タイプ 脛骨内側面の限局的

 

▼回内タイプのシンスプリントの疼痛の範囲

 

▼回外タイプのシンスプリントの疼痛の範囲

 

発生機序により、圧痛部位の領域も異なるのでしっかり評価しよう!

カタ

 

シンスプリントの動作時痛 片足ジャンプテスト

シンスプリントの動作時痛は、片足ジャンプで再現されることが多いです。

 

施術後の効果判定にも片足ジャンプを用いますね。

 

他には、問診時に「踏み込みで痛みがある!」と言われたら、踏み込み時の動作時痛も評価しましょう。

 

どのような動きで、どこが痛いか?をしっかり、問診と組み合わせて評価することが大切です。

カタ

 

シンスプリントの画像の評価

画像の評価はもちろん主治医が行いますが、画像を読み取る力が理学療法士(PT)には必要だと思います。

 

シンスプリントはX線所見では異常がないことが多いですが、MRI像(STIR)では脛骨内側に高信号領域を認めることが多いです。

 

STIRってんなんでしたっけ?高信号って黒?白?

新人理学療法士

 

STIRはMRI撮影法の中での、脂肪抑制法のひとつだよ!高信号領域は白色で示されます!

カタ

 

出典:関節機能解剖学に基づく整形外科運動療法ナビゲーション(下肢)改訂第2版 [ 整形外科リハビリテーション学会 ]  林典夫 (2008)  P222図2

 

主治医の画像や、評価と理学療法評価を照らし合わせることも大切です!

 

シンスプリントに影響を与える足部の評価

シンスプリントは安静時痛よりも、足部が接地した状態で痛みが生じることが多いです。

 

足部、特に後足部が歩行や着地時にどのように接地しているかを評価する必要があります。

 

最初は動作時の後足部の評価は難しいと思うので、静的な評価を中心に紹介するね!

カタ

 

 

下腿の捻転を考慮した後足部の評価

 

 

 

  1. 膝蓋骨を正面に向け、下腿の近位脛腓骨を正面に合わせ、患者にそのポジションで止めてもらう。
  2. つま先の方向を確認する。(左右差があることあり)
  3. 内果と外果を結んだ線と床面との角度を確認する。
  4. 下腿が内捻しているか、外捻しているかを評価する。

下腿の影響も後足部のアライメントに影響を与えます。

 

簡単に評価できるので、荷重位の評価の前に行えますね。

 

 

後足部の評価 Leg-Heel-Alignment

 

  1. 足踏みを行い、両足均等に荷重をかける。
  2. 踵骨後面に2等分線を引く(青色)。
  3. 踵骨隆起から近位へ下腿後面に2等分を引く(赤色)。
  4. 青色の線と、赤色の線がなす角度を求める。

 

僕はi-padで後方から写真撮って、患者さんと共有しています。自分の身体のイメージとギャップがある人も多いですからね!

カタ

 

シンスプリントに対する理学療法

シンスプリントに対する理学療法としては、

  • 過負荷な筋へのストレッチング
  • 筋力強化など、運動療法
  • インソール

が考えられます。

 

後脛骨筋のストレッチング

回内タイプのシンスプリントは内側縦アーチが下がっています。

 

下がった内側縦アーチを引き上げるために、後脛骨筋が過緊張となり、骨膜を引っ張ります。

 

そのため、骨膜を引っ張っている後脛骨筋のストレッチングも重要です。

 

後脛骨筋は内側縦アーチを上げる筋で、足関節の底屈・内反方向に関与します。

 

▼足関節を背屈・外反方向に誘導して、後脛骨筋のストレッチングします。

 

 

 

内側縦アーチを上げるための長母指屈筋の筋力強化

回内タイプのシンスプリントでは後脛骨筋のダイレクトストレッチングは有効ですが、あくまで対処療法です。

内側縦アーチを上げるための、筋力強化をしないから、毎回毎回、理学療法士が後脛骨筋のダイレクトストレッチングをしなくてはならないんです!

カタ

 

確かによくならない、シンスプリントにただモミモミしてました……

新人理学療法士

 

回内タイプのシンスプリントだけではないですが、モミモミするだけでなく、適切な運動療法を指導しましょう!

 

内側縦アーチを上げるには長母指屈筋の筋力強化が有効です!

方法

  1. スタートポジション。
  2. 足趾を伸展します。
  3. 長母指屈筋を収縮させて、内側縦アーチを保持します。
  4. 母指球は接地した状態で、踵骨回外するように、膝を開いていきます。長母指屈筋の収縮を感じるようにキープする。

 

 

 

一度自分でやってみてください!かなり内側の筋が収縮するのがわかると思います!

カタ

 

 

後足部回内タイプのシンスプリントのインソール

回内タイプのシンスプリントと回外タイプのシンスプリントで処方するインソールは異なります。

 

回内タイプのシンスプリントは内側縦アーチが低下しているので、内側縦アーチの保持を目的としたインソールを処方することが多いです。

 

内側縦アーチを保持し、歩行やランニングの踵接地時の踵骨を直立化することが目的です。

 

後足部回外タイプのシンスプリントのインソール

回外タイプのシンスプリントはハイアーチになっていることが多いので、内側縦アーチの保持は行いません。

 

アーチの保持は行わず、踵接地時の踵骨の直立化だけを狙います。

 

この際、下腿の内旋を誘導するようなインソールを処方する必要があります。

 

回内を誘導しすぎると、踵接地後に急激な重心の内側の移動が生じknee-inしてしまい、結果的に下腿の外旋を誘導することになってしまうので、何度か繰り返し調整する必要があります。

 

 

シンスプリントに対する筋膜調整

ここまで、シンスプリントの評価、理学療法についてお伝えしてきましたが、臨床ではなかなか症状が改善せず、悩むことが多いと思います。

 

私は臨床で、積極的に筋膜調整を行っています。

 

シンスプリントに対しても筋膜調整は非常に有効であると、臨床で感じています。

 

一般的な評価、理学療法、インソール処方などを行っても、再発する場合は筋膜の高密度化が影響している可能性があります。

カタ

 

 

簡単ですが、▼シンスプリントの症例で筋膜が硬くなりやすい部分をまとめました!


もちろん例外もありますが、私見では上記の部位の筋膜が硬くなっていることが多いです!

 

シンスプリントの筋膜調整に関しては、当サイト「理学療法士の働き方改革」の編集長でもある、キシタクが質・量ともにずば抜けていると思います。

 

シンスプリントを3回以内で競技復帰させる!というこの記事は、キシタクの熱意が伝わる筋膜調整の記事です。

 

シンスプリントの症例を担当したけど、なかなか改善しないことに、悩んでいる人は一度見てみてください。

 

参考になるはずです!

 

まとめ

 

シンスプリントの病態と発生機序

  • シンスプリントは運動時や運動後に、下腿の中1/3の脛骨内側に疼痛と圧痛を認めます。
  • 部活動など、スポーツ選手がオーバーユースで生じることが多いです。
  • 後足部のマルアライメントが影響していることが多いです。
  • 回内タイプと回外タイプのシンスプリントが存在する。

シンスプリントの評価

  • 脛骨の内側の圧痛の範囲
  • 片足ジャンプテスト
  • 下腿の捻転を考慮した後足部の評価
  •  Leg-Heel-Alignment

シンスプリントの理学療法

  • 後脛骨筋のストレッチング
  • 内側縦アーチを上げるための長母指屈筋の筋力強化
  • インソール

シンスプリントの有効な治療法

筋膜調整がかなり有効!

今後も、臨床で経験する疾患に対して、分かっている事実とカタ(@katalogpt)の私見を交えてお伝えします!

 

参考文献

関節機能解剖学に基づく整形外科運動療法ナビゲーション(下肢)改訂第2版 [ 整形外科リハビリテーション学会 ]

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